スクリーン印刷はCMYKの掛け合わせでカラー再現をする四色分解(プロセスカラー)より、指定された色ごとに印刷することが多く、芸術作品では100版を軽く超える作品が数多くあります。”版画”と言う方が近いかもしれません。
1つの柄から各色版にする作業を“色分け”と呼んでおります(事業所に依って呼称はかわります…)
色分け作業はまず印刷する色の順番(刷り順)を決めます。
刷り順は淡い色から濃い色の順で刷っていくのが基本です。異なる色を重ねたときに(明度の低い)濃い色のほうが影響を受けにくいからです。
その他、刷り順の決め方として、、、
- 隠蔽性の高い印刷が可能なスクリーン印刷では、色の濃淡に関係なく柄のモチーフの上下関係や※見当の合せやすさで刷り順を決める場合もあります。
- 色の濃淡やモチーフの影響がないような場合はプリント面積の小さいとインキの乾きが早いので、小さな面積の色から刷る方が乾燥時間が短くなり次の色を刷るまでの時間を短縮できます。そのため小さいプリントから刷る始める方もいらっしゃいます。
刷り順に沿って各色(各版)のトラップ(カブセ)処理など色分けの作業を行います。色分け作業については、また後日…
どうぞよろしくお願いいたします。
<了>
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※「見当を合わせる」は印刷でよく使う言葉です。
印刷位置を合せることをいいます。版下制作時に各色同じ位置にトンボ(トリムマーク)を配置。トンボを合わせることで正しい位置に印刷することができます。