【シルク製版】シルクスクリーン写真製版法の概略

大きく分けると製版法は3つ

現在一般的なシルクスクリーン版の制作手法は直接法です。
直接法を簡単に説明いたしますと、まず枠に張った紗に感光乳剤を塗布(コーティング)して被膜をつくります。塗布した被膜へポジの版下フィルムを介して紫外線で焼き付け、水洗現像し柄を形成する方法です。

他の手法では、直間法間接法があります。
直間法/間接法は、構造は多少異なりますがフィルム上に感光剤を層状に成型した“感光性シート”を使用します。

直間法は、直接法の感光乳剤を塗布工程の代わりに、感光性シートを貼りつけて露光・現像して版を制作します。

間接法は、シートの状態で露光/現像した後、枠に張った紗に貼りつけるという工程です。

各製版法の特徴

各製版法の特徴ですが、私見が入りますのでご参考までに。。。

直接法の一番の利点は、感光乳剤の塗布量を容易に調整できるという点がまず挙げられます。
塗布回数を増やしたり、バケットの形状を代えたりすることで、版膜を自由に厚くすることが可能です。直間・間接法だとさまざまな版の厚みに対応する場合、それぞれの厚みのシートを在庫していかなければなりません。。。
また塗り重ねて被膜をつくるため、耐刷性も直間、間接法より優れております

柄の再現性という点では、直間法でしょうか。シートを露光させるので柄のエッジがくっきり立っているようにみえます。一方直接法は紗と感光乳剤が一体化してしまっているためエッジがはっきりしない、といった感じでしょうか(拡大して見た時です)
間接法も柄の再現性は優れていると思いますが、現像後の貼りつけ作業で柄が斜めなってしまったり、歪んでしまうことがあります。

当社では、90%以上直接法で製版しております。残り数%を直間法で製版しております。直間法で制作した版は、300メッシュ以上の紗を使用し、主に紙やユポへの印刷で使用されております。

<了>

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする